REIT注目記事
決算情報拾い読み 日本プロロジスリート投資法人
2022年5月期(第19期)決算説明資料
今回取り上げるのは、2022年7月15日に開示された日本プロロジスリート投資法人の19期(2022年5月期)決算短信・決算説明資料です。
資産運用会社は、株式会社プロロジスの100%子会社であるプロロジス・リート・マネジメント株式会社にて、2013年2月に上場しております。
ポートフォリオ投資方針等
ポートフォリオ戦略(有価証券報告書・決算説明資料より抜粋)
1.Aクラス物流施設への重点投資
2.投資対象エリア
3.物件タイプ
第19期のトピックス
1.投資環境
物流不動産市場においては、
(i)生産拠点の海外シフトやサービス産業へのシフト、グローバルな貿易量の継続的拡大等の国内外の経済、産業構造、社会情勢の変化
(ii)電子商取引やインターネットを通じた通信販売(以下あわせて「EC」)の拡大及びサードパーティー・ロジスティクス(以下「3PL」)事業の市場規模拡大等により、サプライチェーンの再構築が引き続き進行している。
かかる再構築の結果として、カスタマーのニーズが築年数の古い小型の倉庫からより新しく大型で高機能の物流施設へ移行すること、すなわち、Aクラス物流施設に対するニーズは引き続き高い水準を維持するものと、本投資法人は考えている。
2020年に始まった新型コロナウイルス感染症拡大は、ECによる消費の更なる浸透や荷主企業の在庫保管量拡大をもたらし、これらの影響により先進的物流施設への需要が更に拡大した。一方で、このような需要の拡大及び継続する金融緩和政策を背景として、国内外の不動産デベロッパー及び不動産投資家による物流施設開発事業への参入も拡大しており、結果として新規施設の高水準の供給が継続している。このような環境の下、2022 年3月末時点の大型マルチテナント型施設の空室率は首都圏において4.4%、近畿圏において2.1%と、2021年9月末時点に比べ若干の上昇が見られたものの、引き続き低水準を維持している。今後も賃貸市場における需給環境を適切にモニタリングする必要があるものの、先進的物流施設に対する需要の拡大は日本の物流産業の変革に起因する構造的なものであり、長期的な需給バランスは引き続き堅調に推移するものと、本投資法人は考えている。
2. 外部成長
本投資法人はプロロジス・グループが開発した高品質のAクラス物流施設であるプロロジスパーク猪名川2、プロロジスパーク神戸5、プロロジスパーク海老名2(取得価格合計577億円)を、平均NOI利回り4.4%という適正な水準で取得した。この継続的な外部成長により、本投資法人のポートフォリオの分散と安定性が一層向上することになる。更に、本投資法人が2021年5月期に開始したプロロジスパーク岩沼における建物の再開発工事は予定通り2022年4月に完了し、同年4月28日に取得(取得価格59.34億円)した。
その結果、当期末時点で本投資法人が保有する資産は55物件(取得価格合計8,219億円)となっている。
3. 内部成長(決算説明資料より抜粋)
4. 資金調達の概要
第19期取得資産の取得資金及び関連費用の一部への充当のため、2021年12月1日付で短期借入金571億円(以下「本ブリッジローン」という。)の借入れを行った。また、2021年12月13日付で 短期借入金73億万円(以下「本短期借入金」という。)及び長期借入金140億円の借入れを行い、その調達資金、本募集による手取金及び手元資金とあわせて本ブリッジローンの期限前弁済を行った。また、当期に返済期限を迎えた長期借入金総額300億円の返済資金へ充当するため、2022年2月15日付で長期借入金60億円、2022年3月31日付で長期借入金140億円及び2022年4月28日付で長期借入金100億円の借入れを行った。さらに、2022年5月30日付で長期借入金20億円の借入れを行い、本短期借入金のうち20億円を一部期限前弁済した。
この結果、当期末時点の有利子負債総額は3,038億円(借入金残高2,678億円、投資法人債残高360億円)となり、LTVは当期末時点で37.9%となった。
主要指標(決算説明資料より抜粋)