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2019年02月14日

タカラレーベン・インフラ投資法人

FISCO REIT REPORT

タカラレーベン Research Memo(6):スポンサーのパイプライン活用などにより成長を続ける

■成長戦略

1. 外部成長戦略
タカラレーベン・インフラ投資法人では、スポンサーであるタカラレーベンが培った太陽光発電事業全般における運営ノウハウを享受するとともに、同資産運用会社独自のノウハウの活用により、中長期的に新たな発電所取得による利益成長(外部成長)が可能である。
まず、同投資法人は、今後の発電所の取得に関してスポンサーからの様々なサポートを活用することが可能であり、中長期的な成長に寄与すると言える。すなわち、同投資法人は、今後ともスポンサーから付与された優先的売買交渉権に基づき、発電所の拡大を図ることが可能である。2018年11月末現在、スポンサーの開発済み資産は33件、92.7MW、開発中資産は2件、41.8MWであるが、さらに2021年3月末には250MW稼働を目指しており、これは同投資法人の現在の発電量69.5MWの3.6倍に相当することから、同投資法人の潜在成長力は大きいと言えるだろう。
また、スポンサーは、これまでの太陽光発電事業を通じて、太陽光発電事業を営む他の事業会社、ファンド運営会社、個人事業主などの第三者とのリレーションやネットワークを有しており、このネットワークを通じて取得した第三者保有物件の売却情報についても、同投資法人が情報提供を受けることができることから、今後の同投資法人の外部成長に資するものと考えられる。
さらに、同資産運用会社は、タカラレーベングループ以外の独自の情報網の拡大を図り、資産情報を収集する。同投資法人は、これらの資産情報をもとに、タカラレーベングループ以外の第三者からも太陽光発電設備等を取得(稼働済みの太陽光発電設備等のセカンダリー取引による取得を含む)する。実際、同資産運用会社への持ち込み案件数は急増しているようだ。

タカラレーベン・インフラ投資法人FISCO REIT REPORT

出所:決算説明会資料より掲載

2. 内部成長戦略
同投資法人では、既に保有する発電所の稼働率や賃料の上昇、管理コストの削減などを通じた利益の成長(内部成長)も可能である。
まず、既述のとおり、同投資法人は期間20年の最低保証賃料により収入の安定化を図っているが、これまでの決算に見るように、実績連動賃料によるアップサイドの可能性がある。また、中長期的な視点から資産価値の維持・向上のための計画的な修繕及び資本的支出を行うことで、中長期的な収益の安定を図っている。

3. 社会貢献活動への取り組み
さらに、同投資法人は基本理念に従って、社会貢献活動にも注力している。まず、同投資法人及び同資産運用会社では、2018年12月21日、地方創生応援税制(企業版ふるさと納税制度)を活用して、宮城県における防災林復旧を目的とした「みやぎ防災林パートナーシップ推進プロジェクト」に対する寄付を決定した。
また、2019年1月10日、みんな電力(株)と特定卸供給に関する契約締結を発表した。みんな電力は、電力供給をすることで、「つくる」電気と「使う」電気に着目した新常識を意識し、地域社会の活性化を考えた取り組みを進めており、電気を通じて地域間連携を実現するサービスを展開している。同投資法人では、所有する2発電所の電気を、みんな電力経由で電力需要家に届けることとし、今後、さらに他の発電所にも取り組みを拡大する計画だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)

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