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2020年12月23日

決算情報拾い読み 積水ハウス・リート投資法人

2020年10月期(第12期)決算説明会資料

   今回取り上げるのは、2020年12月15日に開示された積水ハウス・リート投資法人(以下SHI)の12期(2020年10月期)決算説明会資料です。
   SHIの資産運用会社は、積水ハウス株式会社系列の積水ハウス・アセットマネジメント株式会社にてSHIは、前身の『ジョイントリート投資法人』として2005年7月に上場しています。

 

ポートフォリオ投資方針等

ポートフォリオ戦略
1.ポートフォリオ構築方針
   主たる用途が住居またはオフィスビルである不動産をポーフォリオの中核資産として位置付け、用途別の投資比率及び中長期的な投資比率目標は、それぞれ以下を目途とする。

積水ハウス・リート投資法人決算説明会拾い読み

2.投資エリア
   投資エリアは、主として国内とし、その比率は80%以上(海外への投資比率は20%未満)(取得価格ベース) を目途として運用。国内への投資のうち居住用不動産については東京圏を、商業用不動産等については三大都市圏を重点投資エリアと位置付け、居住用不動産については、東京圏の中でも、豊富な賃貸需要と優良な物件供給が期待できると考える東京23区を中心に投資をしていく方針。商業用不動産等については、重点投資 エリアである三大都市圏の中でも、テナント企業の事業活動の拠点としての需要の厚みを背景として安定的な運用ができると期待できると考える三大都市を中心に投資をしていく方針。なお、投資エリア毎の投資比率の 詳細については、以下に記載の表のとおりとする。

積水ハウス・リート投資法人決算説明会拾い読み

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第12期のトピックス

1.投資環境
   2020年10月31日現在、住居は、緊急事態宣言期間中において移動自粛要請の影響からリーシング活動が 一時的に停滞した結果、新規契約申込数や契約数は減少したもののその後は持ち直しの動きをみせている。また、オフィ スビルは、概ね良好な需給環境が継続し賃貸需要は堅調に推移した。一方、本投資法人のポートフォリオの約 7%(取得価格ベース)を構成するホテルについては、新型コロナウイルス感染症の拡大に対する各国の渡航・入国規制に伴い世界的な旅行需要は停滞し、また、国内自粛の影響が残ることから厳しい状況が続いている。また、不動産売買市場においては、コロナ禍の影響をうけにくいアセットタイプが選好される傾向にあるものの、緩和的な金融環境のもと、引き続き国内外投資家の物件取得意欲は根強く、本投資法人が投資対象と考える優良な物件は品薄であり、期待利回りは継続して低位で推移している。

2. 外部成長
   当期の物件異動はなく、当期末現在において保有する物件は121物件(居住用不動産:113物件、商業用不動産等:8物件)、 取得価格の合計は5,329億円(居住用不動産:2,480億円、商業用不動産等:2,848億円)となっている。

3. 内部成長
   ①オフィスビル
     ・付加使用料がリモートワークの進展等の影響で減収なるも、コストの予想減により上振れ。
     ・前期生じた空室(2区画)は入居済。
     ・リーシングに係るコスト等は、内部留保の取崩し。
     ・賃料の減免、猶予要請はあるが、実績はなし。
     ・13期、14期は解約増(面積ベース)の見込み。
   ②住居
     ・春以降のマーケット鈍化傾向により収入面はダウンしたが、コストの予想減により上振れ。
     ・足元、新規契約件数の落込みは見られないが、解約件数の増加により稼働率は下落。
     ・住居テナントの賃料の減免、猶予の影響は極めて軽微であり、未収状況も不変。
   ③商業テナント
     ・賃料等の減免、猶予の要請は一定程度あるも、大きく増えていない。
   ④ホテル
     ・コロナウイルス感染症の影響により影響が落ち込んでいる状況が続き、変動賃料が生じない営業期間がセントレジスホテル大阪では13期以降、ザ・リッツ・カールトン京都では14期以降生じる見込み。

4. 資金調達の概要
   今期返済期日が到来した借入金の返済及び2020年4月20日に調達した短期借入金の長期固定化を目的とした総額202億円のリファイナンスを行うとともに、2020年9月9日付でグリーンボンド(第7回投資法 人債、年限5年、発行総額40億円及び第8回投資法人債、年限10年、発行総額40億円)を発行し、2020年 5月29日に調達した長期借入金の期限前返済に充当。 この結果、当期末現在の有利子負債残高は2,499億円となり、資産総額のうち有利子負債総額の占める割合 (以下「総資産LTV」といいます。)は45.1%となっている。 なお、機動的かつ安定的な資金調達手段を確保するため、2020年10月27日付で、極度額150億円のコミット メントライン契約を再度締結した。

 

主要指標(決算説明資料より抜粋)

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