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2016年04月25日

「REITキーマンに聞く!」三井物産ロジスティクス・パートナーズ株式会社 田郷岡 成紀氏 元山 清仁氏

今回は、三井物産ロジスティクス・パートナーズ株式会社 田郷岡 成紀氏、元山 清仁氏に業界動向やファンドの特長に関してインタビュー形式でお話していただきました。

――利益超過分配を2013年に行っており、今後行うことで更に利回りが高くなるのではと思いますがいかがでしょうか?

(元山)
本投資法人は、基本的には利益超過分配は行わない方針です。
投資家とのIRでは、利益超過分配を特に高く評価する印象は受けていません。弊社は、キャッシュをバリューアップ工事等のファンド運用に使わせて頂き、物件バリューを上げることで、結果的にREITの投資主価値を最大化することを方針としています。

なお、弊社は本投資法人の分配金の目標について、投資家に中期経営計画としてコミットしています。その目標はIR担当者だけでなく、取得、リーシング、施設管理で共有され全社で同じ目線をもっており、社員が日々実務を行う際の道標になっています。

――今後の内部成長戦略の一つであると思われる再開発事業(OBR)について教えて下さい。

(田郷岡氏)
減価償却が進んでいる築古の物件や容積未消化の物件を対象としてOBRを考えています。今後OBRを行う物件の候補は4~5件程あります。

OBRについては、テナントの退去や移転コストを見極めながら進めていきます。基本的な進め方としては、顧客ニーズ、地域的な特性などの定性的な情報と、賃料相場、利回りや建築コストなどの定量的な情報を総合的に勘案し、時期を見極めながらOBRの実施を決めていきます。

過去の実績としては、大阪でS(鉄骨)耐震構造1物件、千葉の八千代でPCaPC免震構造1物件のOBRを行いました。 今は愛知県の清須でS耐震構造のOBRを進めています。実績が積み重なってきていますので、かなりノウハウが積みあがっていると思います。

再開発の際、業者の選定が難しいですが、ノウハウの蓄積によって大手ゼネコンだけではなく、地場のゼネコンとパートナーになり開発を行っています。この点が弊社の独自性だと思います。また、OBRのノウハウを生かし、再開発によるバリューアップを図ることを想定し物件を取得することができるようになりました。

――再開発の話などお聞きし、単なる物流のAM会社ではないなという印象を受けました。そして、やはり人材が大変重要なキーになると思いました。

(元山氏)
弊社では働き方の改善にも力を入れています。

弊社は「日本一働きたくなるアセットマネジメント会社」をビジョンに掲げ、組織横断のプロジェクトチームを中心に、社内規定や組織風土の改革を行ってきました。制度上は、フレックスタイム制度、永年勤続慰労制度、育児休業中の給与補てん制度(男性社員含む)などの導入を行いました。しかし、組織文化は日々の行動が積み重なって出来上がったものであり、一朝一夕には変わりません。そこで、社員一人ひとりの個性を互いに理解し、信頼関係を築くべく、オフサイトミーティングや部署ごとのワークショップなども行いました。また、制度は作るだけではなく活用されるまで工夫する必要があると思います。私の上席の投資運用部長も積極的にフレックス制度を活用しているので、部下としても制度を利用しやすい雰囲気が出来てきて助かっています。

一連の改革の結果として、昨年度行った「従業員満足度調査」では、実際に制度を利用したことで仕事のパフォーマンスにも良い影響がでている、との意見が社員から出ました。

――大変お忙しい中ご対応いただき誠に有難うございました。

今回インタビューにご対応いただきました三井物産ロジスティクス・パートナーズ株式会社の田郷岡 成紀様 元山 清仁様です。

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