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2018年09月17日

地銀協、不動産等業務規制の緩和を国に要請

9月10日週のニュース概観

(写真/iStock)

概況

9月12日、一般社団法人全国地方銀行協会(以下、地銀協)が2018年度の規制改革要望をとりまとめ、内閣府に提出した。
少子化や東京一極集中による人口減少を背景に地方経済が厳しさを増していることに加え、金融緩和による低金利の副作用として貸出金利も底にへばりついた状態が続き、地方銀行の収益力、ひいては生き残りに強い逆風が吹いている。
そうした状況下で出された規制改革要望だが、不動産業に関してはまず以下の2つの要望が注目される。
 1.不動産仲介業務の解禁。
 2.銀行の保有不動産の賃貸の柔軟化

まず1つ目の「不動産仲介業務の解禁」は昨年度に引き続いての要望。
地銀協は銀行またはその子・兄弟会社が事業継承・相続に係る不動産の売買、事業再生に係る不動産の売買、担保不動産の売却、地方公共団体の再開発事業やコンパクトシティ形成事業等に限定した不動産の賃貸において仲介業務を解禁するよう要望している。
また2002年の「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」改正の結果、同じ信託兼営金融機関でありながら現状では以下の格差が生じている問題についても、競争環境の平等化という観点から後者への不動産関連業務解禁を要望している。
 ・改正前から信託兼営で不動産関連業務を営んでいた金融機関
 → 改正後も不動産関連業務を経営可。
 ・改正後に信託兼営となった金融機関
 → 不動産関連業務への参入不可。

こうした要望に対し、昨年度の国(金融庁)は、他業兼営によって地銀が抱え込むリスクの増大等を背景に慎重な姿勢を示したが、精緻な地域の経済情報、顧客の資産情報と依然高い社会的信頼を有している地銀に不動産仲介業が解禁されれば、不動産仲介業界の勢力図を大きく塗り替えるインパクトがあると考えられるだけに、今年度はどうなるか注目したい。

2つ目の「銀行の保有不動産の賃貸の柔軟化」は、今年度から追加された要望。
業務の省人化や店舗統廃合によって地銀が保有する不動産では遊休化するスペースが増加傾向にある。こうした地銀の遊休地は同時に駅前や繁華街といった好立地にあるものも多く、積極的な賃貸需要を見込むことができる。
一方で金融庁の現行の監督指針では、地銀が保有不動産を賃貸に供する際に「やむを得ない事情があること」、「賃貸で発生する経費支出が必要最低限であること」、「賃貸規模が過大でないこと」といった多くのチェック項目を設けており、地銀が実際に保有不動産を賃貸しようとすると非常にハードルが高い状態となっている。
こうしたハードルが下げられたり撤廃された場合、好立地の不動産がこれまで以上に賃貸市場に供給されることになり、地域の活性化にも好影響をもたらすと考えられる。

9月13日、物流不動産の開発、運営、投資を手掛ける株式会社シーアールイー(以下、CRE)がセルフストレージ特化型ファンドの組成に着手することを決定した。
セルフストレージ、要は個人や法人の利用を想定したレンタル収納スペースのことで、最近では市場拡大に伴って投資対象としての認知度も上がっており、今年3月にはエリアリンク株式会社がりそな銀行等と組んで特化型私募ファンドの組成を発表している。
今回のCREの動きもそれに追随したものといえるが、同社は株式会社パルマ等が開発したセルフストレージを組み込む私募ファンドを3年後に運用開始させる方針だという。
また、前述のエリアリンク株式会社も今回のCREも将来的にセルフストレージを保有するREITの組成を狙っており、J-REITの投資対象の多様化という観点からも今後の動向が注目される。

物件動向

9月10日週の物件動向だが、特に目立つものはなかった。

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