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2015年03月04日

ジャパンリアルエステイト投資法人(8952)

ジャパンリアルエステイト投資法人は、日本ビルファンドとともに、日本市場での上場第1号として登場したREITである。時価総額と資産規模は業界第2位であり、日本のJ-REITを代表する銘柄と言える。三菱地所をスポンサーとして、首都圏の一等地にあるオフィスビルへの投資に特化している。

北の丸スクェア

ここがポイント

ジャパンリアルエステイトは、首都圏の一等地にある物件を中心に取得している。そのため、同REITは、いわば日本の地価(不動産収入)のインデックスともいえる存在だ。また、時価総額も業界2位であり流動性が比較的高いことから、日銀のREIT買い付けや、機関投資家のREIT投資などで組み入れられやすい銘柄である。
 中期的には、アベノミクスによる日本経済への信認回復が支援材料になろう。たとえば、昨年の日本の貿易収支は赤字ながら、年の終盤にかけて輸出に回復基調がみられた。日銀の質的量的金融緩和を背景に、円安が趨勢的に維持されるとの見方が強まるにつれ、これまで国内での生産には慎重だった企業も、ようやく増産に移る兆しを見せている。また、新興国の人件費の上昇など海外生産のコストアップもあり、一部の大手企業で国内に生産拠点を戻す動きもある。このような状況は、国内のオフィス需要につながるとの期待感を醸成する。
 さらに、米国では、金融緩和局面が終了したとして、米国に集まった資金が国外に分散投資され始めている。その際に、景気が回復する一方、円安で割安感が強まった日本に対して、その資金が流入するとの期待は高い。その際に不動産市場では、ブランドが高く、流動性の高い物件がターゲットになりやすい。そのような物件をジャパンリアルエステイトが保有していることは、投資口価格を支えることになろう。
 ただし、同社が保守的な運用方針を示していることが、投資口価格の重しとなることが予想される。同法人は、LTV(総資産有利子負債比率)を30%台に維持する方針を示しているが、実際のLTVはその上限水準にある。そこで、この比率を引き下げながら、あらたな物件を取得するために、増資を実施することが想定される。とりわけ同社の取得物件は大型となるケースが多いことから、増資をする際には、その規模が大きくなることが考えられる。すなわち、投資口の希薄化(投資口の増加による価格の低下)が起こるリスクには留意する必要がある。

物件探訪

ジャパンリアルエステイトの投資物件は、三菱地所が中心となって開発した首都圏のAクラスのオフィスビルに特化している。とりわけ、東京のオフィス街の中心に位置する物件が多い。また、三菱系の大手企業の入居が多いことから、安定した収入が期待されている。

物件1

北の丸スクェア 815億円(当初投資金額、以下同様) 9.4%(投資比率、以下同様)
地下鉄・九段下駅に直結。内堀通りと靖国通りの交差点の角地にある。陸屋根地下2階付26階建のオフィス・レジデンス。三菱地所や東急不動産等により06年に竣工し、同年に同投資法人が取得した。テナントはドイツの化学・医薬品メーカーのメルクなど。

物件2

汐留ビルディング 758億円 8.8%
JR浜松町駅北口の斜め向かい(駅の北東)で、徒歩3分にあるオフィスビル。陸屋根地下2階付24階建。巨大再開発地区「汐留シオサイト」としては、最後の大型開発物件だった。三菱地所や東急不動産の開発により07年に竣工。08年に同投資法人が取得した。テナントは、NTTコミュニケーションズ、TOTO,三井住友カードなど。世界貿易センタービルの建て替えを含む、浜松町駅周辺の再開発が始まっており、同エリアの再評価が期待されている。

物件3

赤坂パークビル 608億円 7.0%
地下鉄赤坂駅から徒歩5分にあるオフィス・レジデンス。陸屋根地下2階付30階建。三菱地所の開発により93年に竣工し、11年に同投資法人が取得した。テナントは日本GEの本社や、広告代理店など。赤坂サカスが近いことで、地域の認知度が高まっている。

物件4

三菱UFJ信託銀行本店ビル 447億円 5.2%
地下鉄の大手町駅や東京駅から徒歩1分にあるオフィスビル。日本の中で賃料が最も高いエリアにある。陸屋根地下4階付29階建。三菱地所の開発により、03年に竣工し、07年に同投資法人が取得した。テナントは三菱UFJ信託銀行など。

物件5

MMパークビル 374億円 4.3%
横浜高速鉄道・みなとみらい線のみなとみらい線に直結している。陸屋根地下1階付15階建のオフィスビル。三菱地所の開発により07年に竣工し、08年に同投資法人が取得した。テナントは世界最大のコンサルティング会社のアクセンチュアやプラント建設の日揮など。横浜みなとみらい21地区の中心であり、横浜美術館やパシフィコ横浜につながる。オフィスビルの供給過多が問題となった同地区だが、米Appleが研究開発拠点を「みなとみらい21」地区につくるとの報道があるなど、足下では回復の兆しがある。

銘柄概要

2015年02月20日時点

項目データ
銘柄名 ジャパンリアルエステイト投資法人
略号 JRE
コード 8952
設立 2001年5月
上場 2001年9月
決算 3月・9月
運用会社 ジャパンリアルエステイトアセットマネジメント株式会社
資産管理会社 三井住友信託銀行
投資対象 全国主要都市のオフィスビル
系列 三菱地所
総資産 8,139.31億円
純資産 4,366.22億円
投資口 1,251,530口
時価 583,000 円(15年2月20日)
時価総額 7,296.42億円(15年2月13日)
52週高値 650,000円(15年1月19日)
52週安値 502,000円(14年3月27日)
売買単位 1口
格付け A+(S&P・長期)、A1(ムーディーズ)、AA(R&I)
投資主 日本トラスティ・サービス信託銀行(17.21%)
資産管理サービス信託銀行(8.18%)
主幹事証券 SMBC日興証券

※財務テータは2014年9月末時点

業績の推移

決算期項目単位2010年2011年2012年2013年2014年2015年
3月 営業収益 百万円 21,665 22,135 24,069 25,375 26,582 28,070
当期純利益 8,875 7,662 8,934 8,824 9,070 9,570
1口当り分配金 18,043 15,642 16,190 15,140 7,633 7,650
9月 営業収益 百万円 22,112 22,829 24,222 26,225 27,760 28,440
当期純利益 8,134 8,268 8,448 9,129 9,572 9,740
1口当り分配金 16,628 16,901 15,700 15,336 7,648 7,780

※15年は会社予想
※14年1月1日付で投資口1口当たり2口の割合による投資口の分割が実施された。

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決算発表動画
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株価値上り率ランキング
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3 イオンリート +0.80%
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